インタビュー【株式会社日立ソリューションズ 部長 伊藤 直子 さん】 

日立ソリューションズ 部長 伊藤直子さん

今回お話を伺った方

株式会社日立ソリューションズ 部長 伊藤 直子 さん

最先端の技術と幅広い業種・業務知識、蓄積されたノウハウから、多くのソリューション・商品を提供している株式会社日立ソリューションズ。部長としてさっそうと働く、伊藤直子さんに、ご自身のキャリアライフと女性リーダーの未来についてお話を伺いました。

-御社の事業内容を教えてください

当社は、お客様のニーズを捉えた幅広い領域のソリューションを備えています。

ITガバナンス(財務、リスク管理など)、システム開発とその運用管理、セキュリティ、業務コンテンツへの対応まで

あらゆる業務の解決をワンストップで提供しています。

日立ソリューションズの企業理念は、「ソリューションズ(課題解決)」というその名が示す通り、当社の多様な事業や人財、そのほかの経営資源を活用して、お客様と地球社会の抱える課題解決に貢献することです。

さまざまな社会課題の解決にITを通じて何ができるかを常に考え、より安心・安全で便利な社会を実現するソリューションを提供しています。

 

-「悩んでいるよりは動く」超ポジティブな性格です-

 

●Career Story Of Her

「社員がライフもワークも充実している」環境を整えることに力を入れていきたい。

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新卒入社は横浜のシステム会社でした。

結婚を機に、夫の地元である名古屋に住むことになり、当社(旧日立中部ソフトウェア)に転職しました。

ソフトウェア開発、SEとしてキャリアを積み、その間に出産。1年半の育休後に復帰。

36歳のある日、思いもかけず課長職への打診がありました。

その時は、課長って何をするのかわからなかったので、「まだいいです。」と気楽に断ったんですよね。それから半年後、再度打診があった時にはきちんと受けました。半年間で課長の仕事とは何か、自分は何ができるかを考えた結果、優れたエンジニアの方々が働きやすいよう、計画立てしたり、進捗を管理したりする方が向いてそうだと思ったんです。

技術畑の方が苦手な他部署との調整やお願いも、私は全く平気。仕事のためならどんどん行きます。

学生時代は、自分はデスクワークが向いていると思っていたし、キャリア指向でもなかったので、振り返ると意外ですね。

そして、3年前に部長職に就き、現在に至ります。

-仕事での困難をどう乗り越えてきましたか?

以前の会社の女性上司に、まだ入社二年目の時に「あなたのような人は、社会の役に立たないとだめよ」と言われたことがあり、そういう感覚で仕事ってするのかと気付かされた経験があります。

今でもふとした時に、この言葉を思い出します。

課長時代に自分には少しハードなプロジェクトを担当した時は、社内で相談できる、励ましてくださる方がいて、助けられました。そのプロジェクトを乗り越えたことが、今の自分を作っていると思っています。

実は、超ポジティブな上に鈍感なのかもしれませんが、不利を被ったなとか、嫌なことがあったなとか、あまり気づかないし、困難だったことも忘れてしまう性格なので得してますね。

 

-ご家族のご協力は?

育休後、時短は使わず、定時になるべく帰るという働き方をしていました。

残業や休日出勤などもありましたが、夫のサポートもあって乗り越えてきました。

子どもが2歳ぐらいの時に、毎朝子どもを保育園に連れて行って泣かれた時は、さすがに何のために仕事してるんだろうかと思ったこともありましたが、保育園の先生にも支えられ、仕事を辞めようとまでは思いませんでした。

夫は私の仕事に対してとても協力的ですし、仕事で悩んでいる時の良い相談相手にもなってくれます。

家事は分担して、できる方が行うようにしていますから、やってこられたのかもしれません。

息子も含め、家族3人仲が良いのですが、最近高校生の息子からいたわられることが多くなってきました(笑)。

 

―社員への支援制度にはどんなものがありますか?

育休、産休制度を必要な女性はほぼ100%取得していますし、復帰後も続けて勤務できています。

また、小学校卒業まで時短を取ることも可能ですし、男性育休制度ももちろんあります。

当社では、2009年にダイバーシティの専門部署を設置しました。

女性管理職育成のための方策を多方面から推進しており、2011年には日立グループで国内初となる女性執行役員も誕生しています。

内閣府が推進する「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」の行動宣言に賛同し、女性社員のさらなる活躍を推進していくことを表明していまして、
多様な人財が意思決定層に加わり、ダイバーシティ経営を推進する風土をはぐくむために、まずは女性管理職比率の向上をめざしています。

目標数値としては、「2020年までに女性管理職比率を10%。45歳以下の女性管理職比率を20%。40歳以下の女性管理職人が30%」。(詳しくは 当社HPダイバーシティの推進 http://www.hitachi-solutions.co.jp/company/csr/labor/diversity.html

また、育休から復職する女性社員を対象に、復職前の不安解消やネットワークづくりを目的とした先輩社員との座談会を行うなど、支援制度も多方面から行っています。
経済産業省が主催する「平成26年度 ダイバーシティ経営企業100選 http://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/diversity/kigyo100sen/index.html」に選定されるなど、外部からの評価も受けていますが、これからもさまざまな取り組みが必要だと感じています。

 

-今力を入れていることは?

いつも部の皆に言っているのは、「幸せになろう。個人も組織も会社も。」

最近ここに、「社会も」を加えました。いわゆる「三方良し」の精神ですね。

会社がもうかっていても、個人が健康を害していては、いずれ破綻する。

逆に個人が楽しくやっていても、利益が上がっていなければ、それも良くない。

なので、メンバーには、自分の強みを活かして会社に貢献するように仕事をしてほしいと強く思っています。

社員の皆さんが、ライフもワークも充実して、シナジーで双方良くなるという改革にこれからも力を入れていくつもりです。

 

-今後の夢は?

私自身は、ポジティブなので、どこにいても前向きに仕事ができるんですが、

周りの皆さんもハッピーに仕事をしてほしいと思っています。

辛そうに仕事をするのではなく、生き生きと働ける、夢を語れるような仕事の仕方をしてほしいなと思っています。

 

「お互いをリスペクトし合いながら自律して働けることが大切」

―日本の女性リーダー育成に必要なメンタルは?

テレワークなどの働き方、時間の自由さなど制度的な選択肢はもちろんあった上で、

ピラミッド型の指示命令型ではなく、お互いの強みを活かして、リスペクトし合いながら自律して働けること。

これができないと、やらされ感だけでは、これからの会社は成り立っていかないと思います。

特に女性は、健康であれば働くのが当たり前だと思う人が増えてほしい。

他人のせいにしない、環境のせいにしない人生。自分で決める人生を送ってほしいなと思っています。

 

伊藤直子さんのライフスタイル

毎日していること

朝5時起きで息子のお弁当をつくります。泊まりの出張のときは夫が。

また、健康管理のために、朝と晩、必ず体重計に乗っています。

2ヶ月前から、肩こりの改善、血行を良くするために、週に一回程度、ジョギングしていますね。

モットーは?

天然系ポジティブなので、悩んでいるよりは動くというのがモットーでしょうか。

たぶん感情と理屈の乖離が少ないんだと思います。

理屈で納得できれば、感情も付いてくるので、くよくよすることができないんですよね。

その分あきらめも早いので、今はもう少し粘りも必要だと自分に言い聞かせています。

 

 

■企業情報

名称/株式会社日立ソリューションズ

取締役社長/柴原 節男

設立/1970年(昭和45年)9月21日

URL http://www.hitachi-solutions.co.jp/

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